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【社長Blog】つまらない仕事
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皆さんこんにちは。東京もすっかり秋ですね。私は四季の中で秋が一番好きなんですよ。過ごしやすく、夏みたいに街がにぎやかではなく、どことなく静寂な感じが好きです。「読書の秋」とも言いますが、物思いにふけるのもとても似合う季節ですよね。オープンテラスで外を眺めつつ、読書したり、考え事をしたり。本当にいい季節です。え?「食欲の秋」ですって?まあ、それも好きな理由ですが(爆)・・・・
さて前置きはこれくらいにして、本題に入りたいと思います。

突然ですが、皆さんは会社を辞めたいと思ったことありますか?

今でしたら、「ない」と答える人はきっといないと思います。私も転職組ですし。そこで、つぎの質問へ。

では、辞める理由をどのように会社に告げますか?

さあ、どう答えます?本音はどうであれ、私だったら「今の仕事に満足はしています(嘘でもこう言うのが普通)が、更なる仕事に挑戦してみたい」とか、少々疲れているのなら、「学校に行きたいから」「海外に留学したい」とか、とにかく、今の会社が多少でも納得するような理由で、次にすすむというのが常識だと私は思います。

が、しかし。今の人はどうも違うようです。

「仕事がつまらないから辞めさせてください」

こういうこと言う方、多いそうです。この話を聞いたとき、とにかく「今の人は凄い」と思いました。ここまで書いてもピンと来ない人、このままではあなたは社会ではそこそこしか務まらないでしょう。別にそれでいいという人は、ここから先は読まなくてもいいです。親父のたわ言程度としか感じとれないと思うので。

さて、戻します。どうして私が驚くのか?私の考えはこうです。

仕事はつまらないものである。

まず、根本的なことですが「仕事」は、お金をもらうために働くことですよね?つまり、大半の皆さんは、入社時に興味のある分野の仕事を選ぶことくらいはできますが、仕事の中身はまず自分では決められない、受身なはずです。なので、どんな仕事が自分に降ってくるか自分では選べないわけです。そして、いざ配属になり、仕事が決まるわけですが、そのときに、例えば開発を希望していたけど、営業に配属されたりして、ショックを受けるわけですよね。こういう理由で「つまらなくなる」ことは理解できます。また運よく希望した仕事に就けても、上司とそりがあわないとか、想定外の理由で「つまらなくなる」ことも、更に理解できます。

でも、せっかく入社したから少しは頑張ろうと思い、「つまらない」なりに自分の中で創意工夫するわけですよね?この創意工夫が、仕事を少しでもおもしろくしようとしたり、自分のやり方で「つまらない」気持ちを処理していくわけです。
私的な意見ですが、心から「仕事が楽しくて仕方ない」なんて思っている人は、悟りを開いている人か、ボランティアで働く人か、お金を独り占めしている悪党、くらいしか世の中にいないんじゃないでしょうか?(ちょっと過激な意見ですが、心底思っている人はそんなにいないという意味で)

ですから、「仕事がつまらないで辞める」と宣言する人は、「仕事がつまらないものである」ということに気がついていない(評価される)わけで、正直いつまで経っても成長しないし、極端に言えば、同じ理由で永遠に転職し、次第に年を取り、自分に向いていると思われる仕事に就けなくなり、「心底つまらない仕事」につく羽目になるのではないでしょうか?少なくとも、上司から見たら、まずNG。「いままで育てたのに何様のつもりだ!!」と思われるし、次の会社に行こうと思っても下手すれば、先方からの調査で×がつくかも。また、同じように「つまらない」けど働いている仲間達は、あなたが「つまらない」から辞めたと聞いてどう思うのでしょう?こちらも「裏切られた」と思うかも。(最近は皆さんあっさりしているので、この可能性は低いかもしれません)


「仕事がつまらない」。このセリフを言っても決して何の得にも繋がりません。「つまらない」ことをどうするかが、社会人に求められている最低限のスキルなのです。

本音はわかりますよ。でもそれを口にだすかどうか、これこそ「大人のマナー」なんですよ。例えば、極端な話、生活のために働かなくてはいけないくらい追い込まれたら、あなたは、「仕事がつまらないから辞める」とは決して言わないでしょう?だから、甘えにしか聞こえないのですよ、このセリフは。
皆さんご注意あれ。


2007.10.22